2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】用途変更し企業誘致進めたい=南本斎・大阪府千早赤阪村長 2021/11/16 08:30

南本斎・大阪府千早赤阪村長

 村の面積の大半を占める市街化調整区域を用途変更し、「企業誘致を進めたい」と意気込むのは大阪府内で唯一の村、千早赤阪村の南本斎村長(みなみもと・ひとし=66)。人口減少や少子高齢化により過疎化が進み、税収が減ってしまっているためだ。また「村の課題は複雑化し、行政だけで解決するのは難しい」と話し、公民連携も進めている。

 2014年に過疎地域に認定されて以来、さまざまな施策を進めているが大きな変化は見られない。「皆さんの力を借りないと課題解決は難しい」と率直に話す。「歳入が約35億円あり、そのうち村からの税収が約10%しかない。まずは税収を30%に上げなければならない」と話す。

 そのためには、「調整区域を用途変更し、準工業地域にして企業誘致を進め、税収を上げたい」と語気を強める。「村にはこれまで『キャンプ場を造りたい』などのお声を頂くこともあったが、調整区域のためできなかった」と嘆く。「大阪府がかなり協力的で助かる。ただ、村のお年寄りの考えがなかなか追い付いてきていない。『先祖代々の土地も使ってもらった方が喜びますよ』と声掛けしている」と話す。

 また、公民連携も加速させる。6月には、堺市の航空会社と協定を締結。災害時にヘリコプターで物資や人員を運んだり、チャーター機から村の状況を報告したりという内容だ。郵便局とも包括連携協定を結び、配達時に見つけた道路の破損箇所などの情報提供をお願いしている。

 村の高齢者は買い物などでの移動で不便を強いられている。コンビニの移動販売車も通っているが週2回で来る場所も決まっているため効果は限定的だ。村は18年から75歳以上の高齢者らにタクシーチケットを無料配布。1枚500円のチケットを月2回配っている。20年度の利用者数は約480人。「タクシーを呼ぶのはぜいたくだと思っている高齢者も多かったが、これを機に積極的に使ってほしい」と期待している。

 〔横顔〕父はきこり。民間企業勤務を経て、03年に地元の木材の販売や住宅建築を手掛ける会社「千早銘木」を設立。20年6月に初当選。好きな言葉は「毎日が初日」。

 〔村の自慢〕標高1125メートルの金剛山。そこから5本の川が流れており、地域の農産物には欠かせない存在となっている。

(了)

(2021年11月16日iJAMP配信)

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