2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】先駆的な風力発電で地域に誇りを=井畑明彦・新潟県胎内市長 2021/11/18 08:30

井畑明彦・新潟県胎内市長

 新潟県胎内市の井畑明彦市長(いばた・あきひこ=60)は、9月に無投票で再選され2期目に入った。1期目から取り組む洋上風力発電の誘致は同月、再エネ海域利用法の区域指定ガイドラインに基づき「有望な区域」に追加され、大きな一歩を踏み出したばかり。「温暖化抑止に向け先駆的な取り組みをしていくことは、地域の誇りの醸成に大きく関わる。未来につながる重要施策としてしっかり取り組みたい」と決意を新たにする。

 再エネ海域利用の有望な区域は、全国7カ所のみ。胎内市沖での発電メリットについて市長は、「(首都圏などの)大消費地に届ける地の利がある」と強調。「地元商工業者には発電の受け皿を担ってもらうよう働き掛けたいし、新たなビジネスの起業も考えてもらいたい」と期待を膨らませる。

 就任以来、「まちづくりは人づくり」という理念に重きを置く。「この地で生まれ育った誇りを持ってもらうことが、地域の持続的発展につながる」との思いから、小中学生に郷土の歴史や文化を教えるコミュニティースクールや、職業の基礎などを身につけてもらうキャリア教育に注力。高等教育のてこ入れも模索しているという。

 施策の推進に当たっては「市民協働」を念頭に、市民との直接対話を重視。事業の縮小・廃止で市民に協力を仰ぐ場面が少なくない中、「時間はかかるが、対話することで本当にお困りの事が見え、選択と集中に向け確からしい意識や感覚を共有できる」と話す。

 さらに、国や県との関係においても腰を据えた対話を求めたいという井畑市長。国への要望を問うと、「道路関係の予算付けをお願いすることはよくあるが、それだけに終始するのは時間がもったいない。本当に重要な所に予算を付けるのは国の責務であり、我々が地域でやっていることに置き換えるとよく分かる」と回答。「大事なのはむしろ違った立場から、都市と地方の適度な人口分散や機能分散など、国家としての一番いい形を論議することではないか」と続けた。

 〔横顔〕市職員出身。総合政策課長として現行の総合計画(期間2017~26年度)の策定に主体的に関わる。現職不出馬となった17年の市長選に際し、「総合計画を現実のものとし市を発展させるには首長を目指さなければ」と職を辞して出馬、初当選した。

 〔市の自慢〕食と農をつなぐ新潟食料農業大学が立地する一方で、クラレや日立系など国内有数の企業が集積し、工業も盛ん。日本最小の櫛形山脈には多くの登山客が訪れる。

(了)

(2021年11月18日iJAMP配信)

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