2022/令和4年
108日 (

インタビュー 【トップインタビュー】「子育て環境良くしたい」=森田昌吾・大阪府河南町長 2021/11/19 08:30

森田昌吾・大阪府河南町長

 大阪府南東部に位置し、人口約1万5000人の河南町。2014年には、日本創成会議が発表した「消滅可能性都市」に挙げられた。20年3月に初当選し、「子育てと教育の環境を良くしていきたい」と意気込むのは森田昌吾町長(もりた・しょうご=65)。「小さな自治体なので、全て自分たちでやるのは難しい。他の地域や住民と協働してまちづくりをしたい」と話す。

 町は、特色ある子育て支援策を打ち出してきた。19年には、全国で初めて、子ども医療費助成制度の対象を22歳まで広げた。対象者は、受診1回当たりの自己負担額が最高で500円だ。「新型コロナウイルスで収入が減った若者も、体調不良の際に金銭面を気にせず病院に通いやすくなったのではないか」と話す。

 ハード面の整備にも力を入れる。5校あった小学校を19年までに2校に統合し、残った3校の校舎などを活用し、こども園を二つ造った。「保護者の選択肢を増やすため、公立と私立一つずつ造った。待機児童はゼロだ」。公立の園の園庭のデザインは、町内にある大阪芸術大学の教員に委託した。

 また、16年から第2児以降の保育料の無料化に取り組んでいる。19年の国の幼保無償化後も、通常であれば給食費は利用者が負担しなければならないが、全て無料にする「にこにこランチ事業」を実施する。「今はグローバルな時代だから、子どもたちは一度は町の外に出ると思うが、いつかふるさとに戻って来てほしい」と子育て支援への思いを語る。

 コロナ禍では、デジタル化を推進。役所の申請をウェブにしたり、押印を一部廃止したりした。10月からは無料通信アプリ「LINE」での行政情報の発信を始めた。「これまで防災行政無線を町内のスピーカーで流していたが、住宅の密閉性が上がり聞き取りにくくなっているし、その場にいる人にしか伝えることができない。スピーカーで流した内容を文字にしてLINEで送っている」と話す。

 〔横顔〕大学卒業後、民間企業勤務を経て、1981年に河南町役場に勤務。17年に副町長に就任した。好きな言葉は「井の中のカワズ、大海を知らず」。「小さな町で育ってきたから外部を知らない。広い目を持って取り組みたい」と話す。

 〔町の自慢〕約100年前から大阪府内で栽培されてきた「なにわの伝統野菜」17品種のうち10品種を生産し、道の駅「かなん」で販売している。鳥飼ナスや勝間カボチャなどがある。

(了)

(2021年11月19日iJAMP配信)

同一カテゴリー記事