2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】現場主義を大事に=斎藤元彦・兵庫県知事 2021/12/07 08:30

斎藤元彦・兵庫県知事

 20年ぶりに新人同士の争いとなった兵庫県知事選を制し、8月に就任した斎藤元彦知事(さいとう・もとひこ=44)。就任から4カ月が経過したが、知事室の椅子を温めている時間はない。「公務員の時から、現場を見て、そこで見えてきた課題を一つずつ解決するやり方を進めてきた。これからも大事にしていきたい」。現場主義の徹底を第一にしている。

 就任直後の8月は「新型コロナウイルスの第5波の真っただ中で、厳しい局面だった」。連日、感染者が1000人を超えるなど医療体制が逼迫(ひっぱく)した状況だったが、病院や保健所などの現場視察を重ね、対応した。「あっという間だった」と振り返る。

 感染が落ち着いてからは、2025年の大阪・関西万博開催を見据え、神戸や阪神間などのベイエリアの再生に向け、本格的に動きだした。11月からは、神戸から万博会場の夢洲(ゆめしま)、淡路島を結ぶ海上運航の利用拡大に向けた実証実験に着手。「一つのスタートになった。万博までに民間事業者が(運航に)自ら取り組める環境をつくる」と、大阪湾を中心としたベイエリアにヒトやモノの流れを呼び込む施策に取り組んでいく考えだ。

 その上で、特に大阪に近い阪神間については、万博後の統合型リゾート施設(IR)が生み出す効果を生かした発展の戦略を描く。「IRが持続的に人の流れを生んでいく」とにらみ、「尼崎、西宮、芦屋は後背地の力がある。企業誘致するなら、ある程度働き手が確保できる地域が重要だと思うので、阪神間は大きな可能性がある」と期待する。

 職員らの働き方改革も推進。来年度予算編成の査定で知事に対するレクチャーの重点化などを進めており、官民連携などでこれまでとは異なる仕事の方法も実践する方針だ。「働き方改革を進め、前向きな仕事をしていくという流れをつくり、兵庫県庁で働いていきたいという空気を生み出したい」と意気込む。

 ほかにも、学生などと意見交換をする場を意識的に増やすことで、公務員に興味を持ってもらいたい考えだ。「普段から接する場を増やしていき、(行政の)仕事をアピールすることが、公務員になりたい人を応援することになる」。

 〔横顔〕2002年、総務省に入省し、大阪府財政課長などを経て21年8月から現職。朝晩のジョキングが日課で、休日は県内各地をドライブ。小型船舶免許2級を保有している。座右の銘は「雲中雲を見ず」。

 〔県の自慢〕「五つの地域から成り、それぞれ豊かな文化、農林水産物、観光地があり、一つ一つのクオリティーも高い」

(了)

(2021年12月7日iJAMP配信)

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