2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】「日本一元気な健康都市」を目指して=岡村秀人・愛知県大府市長 2021/12/08 08:30

岡村秀人・愛知県大府市長

 「日本一元気な健康都市を目指す」。そう強調するのは愛知県大府市の岡村秀人市長(おかむら・ひでと=68)。「健康都市」は2016年4月に初当選を果たしたときから掲げる目標だ。認知症予防に向けた条例制定をはじめ、「大事な政策を推進する上で可能な限り条例を活用している」と力を込める。

 市内では17年に高齢化率が21%を超え、認知症への対応は喫緊の課題となっている。そこで市は「認知症に対する不安のないまちづくり推進条例」を制定し、18年4月に施行。認知症への正しい理解や予防に努めることを市民に呼び掛けている。

 認知症対策では、国立長寿医療研究センターと協力。予防に有効な三つの要素「知的活動」「身体活動」「社会活動」を記録する「コグニノート」を配布したり、頭を使いながら体を動かす体操を推奨したりすることで、市民の間に認知症ゼロと健康増進に向けた取り組みを広げている。

 20年は市政50周年の節目だったが、新型コロナウイルスへの対応に追われる日々に。一律10万円の給付金は迅速な支給に力を入れ、「日本全体でも早かったと思う」と振り返る。市の独自事業として、当時品薄だった不織布マスクを妊婦向けに配ったり、1万円分の商品券を全市民に給付したりするなど、「全庁的に全力で対策に取り組んだ」と胸を張る。

 新型コロナ対応でも条例の活用を重視。感染症拡大防止の基本ルールを盛り込んだ条例を制定し、その後の改正では、ワクチン接種をめぐる差別や誹謗(ひぼう)中傷を禁止する文言を盛り込んだ。

 新型コロナの影響で20年は記念行事の大半は自粛となったが、21年に入りワクチン接種が進むなどしたため、少しずつ開催できるようになってきた。ウオーキングのイベントなどを通じ市民の健康意識の高まりを感じるという。

 条例の活用は他の分野にも及ぶ。今年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害は盛り土が被害を甚大化させたとみられているが、大府市は20年4月に、土砂の採取や埋め立て、盛り土などを規制する条例を施行している。ほかにも市は太陽光発電設備設置による自然環境破壊を抑制する条例や、成年後見人に関する条例なども制定。「自治体には自治立法権がある。先手先手で条例をつくることで、政策を推進していくのが今の大府市の考え方だ」と説いた。

〔横顔〕健康づくりを意識しウオーキングを日課にしている。目標は1日8000歩。新型コロナが落ち着き、趣味の合唱と夏祭りの盆踊りに参加できるようになることを心待ちにしている。

〔市の自慢〕レスリングの名門至学館大学を有する「金メダルのまち」として、多数の金メダリストゆかりの地となっている。ブドウは県内1位の生産量を誇りシャインマスカットが人気。

(了)

(2021年12月8日iJAMP配信)

同一カテゴリー記事