2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】市民と情報共有、じわり手応え=山﨑晴恵・兵庫県宝塚市長 2021/12/10 08:30

山崎晴恵・兵庫県宝塚市長

 「いい情報も悪い情報も出して、市民と議論し、互いに現実を直視して問題解決を目指す」―。就任から8カ月を迎える兵庫県宝塚市の山﨑晴恵市長(やまさき・はるえ=51)は、市民と行政の協働によるまちづくりを一歩一歩進めている。「情報発信で招くハレーションを恐れがちだが、共通認識があってこその協働。その大前提が情報共有」。そうした考えの下、まずは庁内の意識変革に着手し、「職員と一緒に悩みながら、少しずつ浸透してきた」と手応えを感じている。

 4月の市長選では「あなたにOPEN」「教育をOPEN」「暮らし・経済をOPEN」という三つのオープンを公約に掲げた。正確な情報を市民と共有することは、「あなたにOPEN」を具体化するものだ。市民から寄せられた質問や提案への回答も重視。「対応できない案件でも『できません、やれません、以上終わり』では駄目。なぜできないのか理由を説明して理解してもらえれば、その問題に対する共通認識ができる」と、一つ一つに目を通す。

 市民に一番近い存在であるために、人材育成にも注力。「市役所にいても駄目。企業へ出てほしい。人材交流を通して、企業の時間の動きや仕事のやり方を見てきて、その経験を同僚に伝えてほしい」。人材交流だけでなく、「各部署で求められるプラスアルファの知識を身に付けることも大切だ」と強調する。「行政法や民法などの簡単な研修は受けても、例えば人権事業に関わる部署の場合、憲法の知識が必要となる。その精神を学んでおかないと判断を誤ってしまう」と、研修を充実させる必要性を説く。

 相次ぐいじめや教員の体罰問題では、再発防止策を強化。「スクールロイヤーなど外部の専門家の力を借りる。現場の先生だけで解決しようとせず、チームを組んで問題に向き合えばいい」。効果的な仕組みについて、有識者による研究を進めている。

 財政の健全化も優先課題に位置付ける。「事業を減らす『減量型』の行財政改革は限界がある。コロナ禍の影響も踏まえて事業を整理し、宝塚市の身の丈に合った行政に縮めていかねばならない」と考える。「行財政を『経営』して、持続可能にするという発想に転換していく」―。市政に新風を吹き込んでいる。

 〔横顔〕「弁護士時代から土曜も日曜もなく働いていたので、趣味に時間をかける習慣がない」。ただ、猫が大好き。帰宅するとまとわりついてくる猫に癒やされている。

 〔市の自慢〕「宝塚大劇場だけじゃない」。温泉や多くの神社仏閣があり、「日本三大植木の産地」でもある。「心身の健康づくりにつながる地域資源が豊富。幅広い世代に楽しんでもらえるウェルネスのまち」

(了)

(2021年12月10日iJAMP配信)

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