2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】誰もが主役のまちづくり=本坊輝雄・鹿児島県南さつま市長 2021/12/27 08:30

本坊輝雄・鹿児島県南さつま市長

 東シナ海に面した薩摩半島南西端に位置する南さつま市。本坊輝雄市長(ほんぼう・てるお=66)は「高齢者、障害のある方、青少年、女性、子育て・働き世代の誰もが主役になれるまちづくり」を掲げて11月に4選を果たした。「コロナ禍での気付き、『ポスト・コロナ』を見据え、隣接市とも協力しながら過疎の波を押しのけ、2025年の市制施行20周年を迎えたい」と意欲を示した。

 本坊氏は小中学校の給食費、高校生までの医療費の無償化など「先進的な取り組みの継続はもちろんのこと、シングルマザー、ひとり親の子どもを見守り、支える対応が必要だ」と指摘。放課後児童クラブを拡充していく考えを示した。加世田市と笠沙、大浦、坊津、金峰の4町が05年に合併以来、節目となる25年は、1947~49年に生まれた団塊の世代がすべて後期高齢者となる課題を抱える。本坊氏は「医療、介護、福祉の残された課題に真摯(しんし)に向き合う」と述べ、各種施設や在宅サービスの充実を後押しするとともに、健康寿命を延ばすための外出支援策なども強化する方針だ。

 隣り合う日置、南九州、指宿、枕崎各市との広域連携は脱炭素や生活衛生、ごみ焼却場からアジア向け物産展など多岐にわたる。本坊氏は「単体では公共サービスの効果、効率性がいずれも見劣りする。『家族』のように皆が元気に薩摩半島の魅力を共有し、点を線に、面にしながら自らも半島の拠点都市を目指す」と語った。

 旧加世田(現南さつま)市議会議員当時の87年、米カリフォルニア州サンディエゴの砂像アートをヒントに、日本三大砂丘の一つ、吹上浜のきめ細かな砂を生かした「砂の祭典」創設に関わった。近年では自転車で武家屋敷群をはじめ名所をめぐる6~20キロのコース設定や計71カ所で路面表示を行うなどサイクルツーリズムの環境整備に力を入れる。本坊氏は「密にならないアウトドア・レジャーの人気はますます高まる。交流人口増加の切り札としてさらにメニューを考える」と強調した。

 〔横顔〕果樹農家に生まれ、26歳で初当選した加世田市議(3期)、鹿児島県議(5期)を経て09年から市長。硬式テニスが趣味で21年11月には県実業団大会で市役所チームの一員として4位に入賞。父(96)と妻(63)、長女夫婦と孫3人に囲まれて暮らす。

 〔市の自慢〕笠沙町から坊津町にかけた美しいリアス式海岸は多くのCMに登場。坊津町秋目漁港は奈良時代(753年)に唐僧・鑑真が上陸したほか、67年公開の映画「007は二度死ぬ」のロケ地に選ばれた。

(了)

(2021年12月27日iJAMP配信)

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