2022/令和4年
108日 (

インタビュー 【トップインタビュー】震災とコロナからの「創造的復興」を=斎藤元彦・兵庫県知事 2022/01/17 08:30

斎藤元彦・兵庫県知事

 17日で阪神大震災から27年を迎える兵庫県。昨年8月に就任した斎藤元彦知事(さいとう・もとひこ=44)は、今後の復興について「新しいステージに入ってきている。新型コロナウイルスもあり、社会は変化しているので、その流れを見据えてかじ取りをしていくことが重要だ」と見通す。その上で「南海トラフなど次なる災害に対応しつつ、震災を風化させない取り組みに力を入れる。震災とコロナからの『創造的復興』を目指していく」と意気込む。

 防災対策では、防潮堤や避難所などの整備を重視する。「高齢者や障害者が避難しやすく、過ごしやすい避難所を市町と連携して作っていく」と強調。ほかにも、災害時には他府県と連携した広域での対応が重要として「普段から、関西広域連合で指揮系統などの仕組み作りをしていく」。

 一方、財政再建は道半ばだ。県では2006年度から、復興などによって生じた県債管理基金の残高不足を回復させようと、複数基金を同基金に集約する取り組みを続けてきたが、昨年12月、より透明性を高めるため、集約を解消する方針を示した。「(同基金は)穴が開いている状態なので、そこを少しずつ修復していく」としている。ただ、知事選で公約として掲げた、財政調整基金を100億円に増額する方針については「財政面を見ると、なかなか難しい。県債管理基金を積み立てつつ、決算で剰余が出れば財政調整基金に回す」と述べるにとどめる。

 同時に見直した28年度までの収支見込みは440億円のマイナス。27年経過した今でも、震災関連県債の残高は約3000億円と、依然重くのしかかっている。

 発災当時は高校1年生。松山市で寮生活を送っていたため、自身は被災を免れたが、神戸市須磨区の実家が被害に遭った。祖父が経営していたケミカルシューズの工場が半壊。震災後には経営が悪化し、自身も奨学金をもらいながら勉学に励んだ。その経験を踏まえ、コロナ禍での経済対策には特に力を入れる。「経済をきちんと回していかないと、教育や生活に直撃することは身をもって知っている。厳しい中でも経済を回すのは大事だ」。

 〔横顔〕東大経済学部卒。02年、総務省に入省。東日本大震災直後の11年4月に福島県飯舘村に派遣され、13年からは宮城県で復興に携わった。

 〔県の自慢〕食や自然で、全国屈指のコンテンツが豊富。「(観光客に)来てもらえるように、コンテンツの磨き上げをしっかりやっていく」。

(了)

(2022年1月17日iJAMP配信)

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