2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】次の大きな飛躍に注力=湯崎英彦・広島県知事 2022/01/19 08:30

湯崎英彦・広島県知事

 2021年11月の広島県知事選で、自身の過去最多得票数を塗り替える70万票余りを獲得し、4選を果たした湯崎英彦知事(ゆざき・ひでひこ=56)。県内では年明け以降、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、早期の収束へ全力を挙げている。目下の課題として、ワクチンの追加接種をはじめとした感染防止対策や打撃を受ける事業者の支援に当たるとともに、22年はデジタル化など「次の大きな飛躍に向けた取り組みに注力したい」と話す。

 湯崎氏はデジタル化や東京一極集中などの構造問題に対応し、「その次の段階にしっかりと行くことがポストコロナでの社会的な発展の大きな課題だ」と指摘。「そこのところが遅れれば遅れるほど(飛躍の)発射台が遅く、低くなる」と述べ、着実に成長戦略を推進する重要性を説く。

 デジタル化に関しては、「県の全ての施策を貫く視点の一つにデジタルトランスフォーメーション(DX)を位置付けた」。行政手続きのオンライン化や、健康診断のビッグデータから健康リスクを予測し、生活習慣を改善する事業など、各分野で取り組んでいる。

 県全体でも「『広島県DX推進コミュニティ』をつくり、産学官全体でまずは意識醸成のところを進めてきた」と説明。DXに着手している県内企業は2割程度にとどまるため、「DXを理解して実践していただける環境整備もしっかり行う」と意気込む。

 知事選では、「ユニコーン」と呼ばれる有力新興企業の創出にも意欲を示した。「現状、企業は首都圏に集中している。広島からそれを乗り越えていくことは、東京一極集中の流れを変えることにつながる」。具体策は検討中だが、先進技術を活用して課題を解決する既存の実証実験事業などを通じ、「その中に大きく羽ばたくような企業がいると思う。そこを集中的に支援していくことになるのではないか」とイメージを描く。

 4期目に入り、多選の弊害を生まない組織運営にも腐心する。発想が知事と職員、または職員同士で同じになり、多様性が失われないよう、「そういうことが問題だと意識する人材」を育てていくと語る。

 異なる視点を持つ社会人の採用も「かなりしやすくしている」という。「外から来たという感じで除外、排除されてしまったら全く意味がない。これまでの経験などを評価し、社会人採用の人もしっかり育成することが必要だ」と強調。「考えるプロセスや経験が同じ色にならないように努めていきたい」考えだ。

(了)

(2022年1月19日iJAMP配信)

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