2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】防災と福祉で地域の絆づくりを=高野律雄・東京都府中市長 2022/02/28 10:11

高野律雄・東京都府中市長

 就任から10年を迎えた東京都府中市の高野律雄市長(たかの・のりお=60)。3期目に入った2020年2月以降、新型コロナウイルス流行の波が繰り返し訪れ、収束の見通しが立たない状況が続く。「コロナ禍で先は見えないが、防災や福祉で市民が一丸となってお互いに助け合うことが重要だ」と訴える。

 高野氏が特に力を入れてきた施策が「防災と福祉」だ。19年に発生した台風19号では多摩川が氾濫し、「防災のための人のつながりをしっかりつくっていきたいと考えた」。しかし、新型コロナの影響により、防災イベントなど、人が集まることが難しくなった。「残念だと思うことが多くあったが、協働を意識して活動を始めてもらっていた市民の皆さんがオンラインイベントなどを開催してくれ、非常に感謝している」と語る。

 これに先立つ16年には、市域を11のグループに分け、自治会・町会の代表者らで構成する「自主防災連絡会」を設置。住民が地域の災害リスクを認識したり、災害時に連絡会が早期の避難を呼び掛けたりする仕組みを作った。「市民が意識してくれることで、街づくりにすごく効果があるのではないか」と手応えを感じている。

 一方、福祉施策をめぐっては、「子育てしやすい街だと自負しているが、0歳児人口が年々減ってきている。これまで人口のバランスが取れていたが、将来が少し不安になってきた」と高齢化を危惧する。今後、出生から18歳まで子どもの成長を見守る包括子育て支援施設として、「児童発達支援センター」をJR府中本町駅に設置する方針だ。

 きっかけは市長就任前の幼稚園長時代の経験。「20年ぐらい携わる中で、子どもの発達に不安を抱える保護者の声や、各機関と連携を取らなければいけない子どもが増えていると感じていた。(支援センターは)どうしても創らなければいけない」と強調。「将来にわたって住んで良かったという街づくりをしてきたい」と意欲を示す。

 自身の目標は「健康でいること」と笑顔で答える。役所内で職員と駅伝チームをつくり、市主催の駅伝にも出場している。「市民の皆さんと一緒になってさまざまなことをやっていきたい」と、今後も市民との協働に力を入れる考えだ。

 〔横顔〕市出身。高校、大学時代はラグビーに打ち込んだ。趣味はジョギング。「自分にノルマを課すのが好き」という。

 〔市の自慢〕サントリーと東芝のラグビーチームが拠点を構え、スポーツが盛ん。

(了)

(2022年2月28日iJAMP配信)

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