2022/令和4年
108日 (

インタビュー 【トップインタビュー】地域の良さ発信できる町に=渡部勇夫・福島県只見町長 2022/03/03 08:30

渡部勇夫・福島県只見町長

 福島県只見町は2014年に、全域が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「エコパーク(生物圏保存地域)」に登録された。渡部勇夫町長(わたなべ・いさお=65)は、人口減少という課題を抱えつつも、豊かな自然環境を町の魅力創出につなげる考え。「地域の良さを磨き上げて発信できる町にする」と語る。

 町はエコパークの規定で、生態系保護を目的とした「核心地域」と「緩衝地域」、持続可能な地域経済を目指す「移行地域」に分かれる。「移行地域を活用できるかどうかで、ユネスコエコパークの真価が問われる」と言うように、地場産業の振興に力を入れる。町内には、自動車部品の「会津工場」や酒造の「ねっか」など勢いのある企業が立地。「意欲的な経営者が複数いることが町の強み。地元企業と協働でブランド化に取り組む」と意気込む。

 また、昨年8月にはアウトドア用品の「モンベル」と包括協定を締結。新たな自然体験型のツアーづくりを進めている。「観光産業として磨き上げ、商品として提供できるところまでいけるように支援する」と力を込める。

 就任から重点的に取り組む施策の一つは、小中学生の持続可能な開発のための教育(ESD)だ。中学生が新聞紙を再利用してエコバッグを作り、商店で使う取り組みを実施。「ユネスコスクール全国大会」で、文部科学大臣賞を受賞する成果を上げた。「持続可能な社会づくりのために、何をすべきか自分で考える活動が子どもたちの自信を深めている」と手応えを感じている。

 〔横顔〕町職員の出身。「不機嫌は罪」が信条で、職員との雑談では笑顔を絶やさない。趣味はゴルフ。マイブームは、春の選抜高校野球の21世紀枠で初出場を決めた県立只見高校野球部の応援。

 〔町の自慢〕町外の人にもあいさつする小中高生や、高齢になっても元気な町民。豊かな自然環境に囲まれ、特に22年秋に全線再開予定のJR只見線は絶景の秘境ローカル線として人気。多くのカメラマンが撮影に訪れる。

(了)

(2022年3月3日iJAMP配信)

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