2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】関係人口でにぎわい維持へ=細江茂樹・岐阜県白川町長 2022/04/01 08:30

細江茂樹・岐阜県白川町長

 面積の約87%を山林が占め、山や川など自然に恵まれた岐阜県白川町。少子高齢化による人口減少を課題に抱えており、2021年9月に就任した細江茂樹町長(ほそえ・しげき=69)は「関係人口を増やしながら、にぎわいを維持していくことが大事」と地域の魅力発信に意気込む。

 町内に1級河川を五つ、トレッキングコースに向いた850メートル以上の山を九つ有する同町。アユの友釣り解禁時には延べ2万1000人が訪れるが、町民の人口は年々減少。高齢化率は45.8%と高く、町として人口減少に歯止めをかけたい。22年度は新規就農者をより呼び込むため、有機農業の産地作りを進める。

 農家の収入確保や有機農業の人材確保、特産の白川茶の生産者の高齢化問題の解決に向け、国の事業である「特定地域づくり事業協同組合」を活用し、「白川ワークドット協同組合」を設立。閑散期に別の事業を手伝う制度を設け、安定的な雇用環境で一定の給与水準を確保するとともに、地域外の学生や若者を呼び込んで雇用し、地域の事業を維持したい考えだ。4月からの事業開始に向け準備を進めている。

 「町としてアピールも続けつつ、町に関心を持って来られた人たちにもこの地域の良さを発信してもらえたら」と、関係人口による好循環を模索する。新型コロナウイルスの感染防止で実施できていないアユ釣り教室や有機農業など地域資源を生かした取り組みへの参加を促していく。

 豊かな自然に恵まれた一方で、近年の豪雨災害では浸水被害が立て続けに発生。21年8月の選挙期間中も被災現場を回った。就任後も早期復旧に尽力し、災害箇所の工事に向け動きだした。高齢化率が高い中でも町民の命を守るため、避難経路を周知するほか、早い段階で災害に対応できるよう各地域に消防団OBでつくる機能別消防団を配置した。

 「町役場は災害が起きたときの一番の拠点となる。そこが安全でないと困る」と災害対策の拠点機能にも危機感を示す。現庁舎は土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)に一部かかり、駐車場は浸水しやすい。現庁舎から川を挟み東に約300メートルの浸水リスクがないエリアに新庁舎を建設すべく基本設計に力を込める。

 〔横顔〕03年から町議を18年務め、21年8月に初当選。魚釣りが趣味で、新型コロナウイルス感染拡大前は、海へいかだ釣りに出掛けていた。

 〔町の自慢〕特産品に白川茶や東濃ヒノキがある。

(了)

(2022年4月1日iJAMP配信)

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