2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】ようやく挑戦のスタートラインに=角田悠紀・富山県高岡市長 2022/04/05 08:30

角田悠紀・富山県高岡市長

 富山県西部の中心都市である高岡市。北陸新幹線の金沢延伸に伴う開発などで財政難に陥ったが、2018年度から始めた「財政健全化緊急プログラム」を1年前倒しで21年度に終了した。人口減少や少子高齢化をはじめ、課題が山積する中、21年7月に初当選を果たした角田悠紀市長(かくだ・ゆうき=39)は「ようやく挑戦できるスタートラインに立てた」と未来を見据える。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、「市民の命と財産を守るという市長としての職責を感じた」と就任後を振り返る。コロナ対応については「いかに国や県の支援と重ならず、切れ目なく支援するかに重点を置いた」と強調する。

 「本来なら支援を最も手厚くしなくてはいけないが、これまでは手薄だった」と指摘する妊産婦へのサポートをめぐり、就任からわずか2週間で新生児や胎児1人に3万円を給付する体制を整備した。「本当に困っている人の声を聞き分けることが大事だ」。特定不妊治療は保険適用の対象となったが、市の独自支援は年齢制限を撤廃して継続する方針だ。

 一方、限られた財源を有効活用するため、「人口減少の支援策として効果が出なければ事業の改善や廃止を判断していく」ときっぱり。費用対効果を求める姿勢は自身初めての編成となった22年度当初予算にも表れる。収支均衡を意識し、乗り合い交通やカラス駆除など多くの課題で実証実験に取り組む。「行政は事業を始めたら終わらせることができないという恐怖から制度設計や机上での時間が長くなっていたが、実証実験は駄目なら終わらせられる」と話す。

 市の二大課題である人口減少と少子高齢化に立ち向かうため、キーワードに挙げるのが「持続可能性」。市民や地域、企業が一緒になって好循環を生み出すことが不可欠だとし、市が「潤滑油」の役割を担うつもりだ。また、庁内で抱える課題の解決につながるビジネスが民間で生まれれば、市は他の課題に取り組めるようになる。「そうすればこの街の未来は明るい」と笑顔を見せる。

 〔横顔〕地元テレビ局の記者、市議を経て県内最年少の首長に。1児の父として奮闘中。

 〔市の自慢〕国宝の瑞龍寺や、伝統工芸の高岡銅器。「市民それぞれの高岡自慢を聞くのが好き」。

(了)

(2022年4月5日iJAMP配信)

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