2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】若い人が定住する環境に=加藤公博・栃木県高根沢町長 2022/04/08 08:30

加藤公博・栃木県高根沢町

 大嘗祭の献上米に選ばれた「とちぎの星」をはじめ、米どころとして有名な栃木県高根沢町。現在3期目の加藤公博町長(かとう・きみひろ=62)は、移住者の呼び込みを図るため都市計画税の課税停止に踏み切ったほか、担い手不足が進む農家の負担軽減に向け、先端技術を駆使したスマート農業を推進。「若い人たちに定住してもらえる環境をつくる。そして、認知してもらう。そうした努力をする以外ない」と話す。

 2022年度から4年間、住民への都市計画税の課税を停止することを決めた。町は宇都宮市に隣接しており、移住のニーズは高いと分析している。ただ、住宅がある市街地が限られる事情から、土地の価格が近隣自治体と比較して高いという。このため課税停止により土地所有に伴う負担を少しでも軽減し、「定住希望者が土地を買いやすい環境にしたい」と説明する。

 初当選した13年の時点で、市街地内の下水道整備率は、既に整備を終えているエリアを除くと42.25%。「行政サービスの対価として、税金を負担してもらっているのに、その程度しか整備が終わっていなかった」と振り返る。その後、整備計画を見直し、25年度末には整備を完了する見通し。「これまでの(住民の)負担を考えれば、都市計画税を課税せず整備を終わらせるべきだ」と思ったという。

 町は農業の担い手不足の問題にも直面。農家の負担を軽減するため、スマート農業の導入支援に積極的に乗り出している。21年度には田んぼの水位などをスマートフォンで管理する実証実験を実施し、設備の導入費の補助も開始。22年度には自動運転トラクターの実証実験を行う。「実験の効果を農家の方々にフィードバックする」

 このほか、22年度から保育園や幼稚園などの副食費と小中学校の給食費の一部を町が負担する。「若い夫婦が抱える養育費や教育費といった負担に対する不安は払拭(ふっしょく)されていない」と指摘。「できるなら町が養育に掛かる費用を応援していく時代だ」と話す。

 〔横顔〕高根沢町出身。栃木銀行に25年間勤めた後、教育長に。副町長を経て、2013年4月から現職。

 〔町の自慢〕宇都宮に隣接し、東京まで1時間で行けるアクセスの良さに加え、「里山と田園、市街地エリアが融合しており、住みやすい」

(了)

(2022年4月8日iJAMP配信)

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