2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】地域資源生かした観光を推進=下江洋行・愛知県新城市長 2022/04/15 08:30

下江洋行・愛知県新城市長

 愛知県東部に位置する新城市は、豊かな自然や地域資源を生かした観光の推進に力を入れる。下江洋行市長(しもえ・ひろゆき=57)は「川や山などの資源を組み合わせ、地域に滞留する時間を増やしてもらえるような取り組みを進める」と話す。

 スポーツ、自然、歴史を組み合わせた観光を展開し、「この地域でいかに満足できる遊び、経験をしてもらうか」という視点で取り組む方針だ。同市では、モータースポーツやトレイルランニングの大会を生かした「スポーツツーリズム」が盛ん。2026年に愛知県で開かれるアジア競技大会では自転車競技の会場となる予定で、「26年までに自転車競技を定着させられるよう『じてんしゃのまち新城』の取り組みに力を入れる」と意気込む。

 歴史的な名所として徳川家康の生誕に関係する鳳来寺があるほか、「長篠の戦い」の舞台としても有名。魚釣りが体験できるフィッシングツーリズムなど、自然を生かした観光も進める。「(新型コロナウイルスの感染拡大で)アウトドアで遊ぼうという人は増えた。お客さんが減ったという感覚はそれほどない」と、コロナ禍をむしろ観光推進の好機と捉える。

 東京、大阪、名古屋といった大都市と高速バスでつながる交通の利便性から、二地域居住にも適している。「週末に遊びに来て滞在してもらうことで、交流人口、関係人口を厚くしていきたい」と力を込める。

 一方で「人口減少は課題ではあるが、前提だ」と指摘する。年間700人程度の人口減少が続き、そのうち社会減は300人程度。多くを20歳代前半が占めており、「住む場所として選んでもらえるような住環境の整備を考えないといけない」と知恵を絞る。「地方に移住したいという田園回帰の流れはある」として、市の魅力や補助制度について発信する独自の情報サイト立ち上げに向けた検討を進めている。

 市議を3期務めた後、昨年11月に市長に就任。昨年3月末に閉校した新城東高校の跡地利用を市が引き受けるかどうかという重大な決断が待ち構えるなど、責任の重さは増したが、「市民の皆さんに一番身近な立場で市政運営に当たる」との思いは変わらない。

 地域の声を丁寧に聞いていこうと、市がこれまで実施してきた「地域意見交換会」に加え、より少人数での「ふれあいトーク」を22年度から開始する計画だ。トークには新規採用職員にも参加してもらう考えで、「課題を抱えている地域の声をしっかり受け止め、地域の人たちとのつながりを作っていく場所にしたい」と意欲を示す。

 〔横顔〕高校、会社員時代はラグビー部所属。趣味はラグビー観戦と自然観察。

 〔市の自慢〕「山あり、川あり、観光資源あり。都会にないものが全てある」。人、自然、歴史文化が「新城の三宝」。

(了)

(2022年4月15日iJAMP配信)

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