2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】医師の経験生かし「実務的な仕事を」=清山知憲・宮崎市長 2022/05/16 08:30

清山知憲・宮崎市長

 1月の市長選で初当選した宮崎市の清山知憲市長(きよやま・とものり=40)。医師や県議などの経験を生かし「市長として実務的な仕事をしたい」と、具体的な施策展開に意欲を示す。就任から間もないが、新型コロナウイルス対策に加え、公民連携や市役所改革に向けた態勢づくりなどに動きだしている。

 医師としてコロナ禍などでの在宅医療に取り組んできた。「自宅療養で外出が困難な高齢者らは新型コロナのリスクが高いのに、(指定された施設に行く必要がある)県の無料PCR検査を受けられない実態にジレンマを感じていた」。就任後に、要介護度の高い高齢者や外出困難な障害者が自宅で無料PCR検査を受けられる体制を構築した。

 4月には新型コロナの感染者が出た高齢者施設や障害福祉施設の感染防止強化や運営継続のため、防護服や抗原検査キットなどの配布を専決処分。3回目のワクチン接種率が伸び悩む若年層向けの特典キャンペーンや、保健所の機能強化のためPCR行政検査の民間委託なども打ち出している。

 「医療が逼迫(ひっぱく)しない視点を重視して政策を考えていきたい」。コロナ禍での医療提供体制の確保に向け、「新型コロナの経口薬が現実には処方されていない実態を何とかしたい」「入院が難しいならば、高齢者施設でコロナの治療が完結できるようにし、入院が必要なケースでは県と連携し迅速に対応したい」と、具体的な問題意識を持ちながら施策を練る。

 コロナ以外の医療にも目配りする。「エビデンスのしっかりしているがん検診を重視したい。女の子の命を守るため子宮頸(けい)がんワクチンの接種促進について周知したり、接種の決断が遅れた女性をフォローしたりすることも必要だ」と語る。

 一方、「医師としての経験は生かしていくが、市長の仕事は幅広い。例えば民間主体の経済成長に向けて公民連携による経済政策、外部と職員両方の視点を生かした市役所改革なども重要だ」と強調する。春の組織改正で都市戦略課や市役所改革推進課を新設。外部の専門家も招き、実動部隊を立ち上げた。「スピード感のある経済政策、実効性のある市役所改革を進めたい」と意気込んでいる。

 〔横顔〕東大医学部卒。沖縄県や米国などで勤務医として働き、宮崎県議に。県議2期目の2018年に初挑戦した市長選で落選した後、在宅医療の診療所を経営。1月の市長選で初当選した。

 〔市の自慢〕豊かな自然環境。都市環境も適度に整っており、暮らしやすいまちをアピールしている。

(了)

(2022年5月16日iJAMP配信)

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