2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】市民が幸せ感じるまちに=福岡誠志・広島県三次市長 2022/05/20 08:30

福岡誠志・広島県三次市長

 中国地方の真ん中に位置し、高速道路がクロスする交通の要所でもある広島県三次市。2019年に市議から初当選した福岡誠志市長(ふくおか・さとし=46)は「あっという間だった」と3年間を振り返る。就任1年目の途中で新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われ、2年目からはコロナ対策に追われる日々。「責任も大きいがやりがいもずいぶん大きい」と話し、「住んでいる人が幸せを感じられる、誇ってもらえるまちにしていきたい」と熱意を語る。

 特に重点的に取り組んだのはデジタル化だ。就任後間もなく、部長級以上に1人1台のタブレット端末を整備。会議もペーパーレス化した。「職員の働き方改革に加え、短時間で中身の濃い会議につながっている」という。「デジタルの良さを知るにはまず職員から」と、職員研修を行ったほか、庁舎内にDX推進チームも設置。高齢化で課題となっている地域の草刈りで、担い手とマッチングを行うシステムの実証実験をするなど、積極的にアイデアを取り入れた。

 インターネット交流サイト(SNS)を通じた情報発信にも注力。無料通信アプリ「LINE」の公式アカウントの利用者は、導入から約2年で人口の2割にまで広まった。

 「デジタルは使うことが目的ではなく手段」と強調する。「新型コロナで行政も社会も大きく変容している。ここが大きな転換で、チャンス」とさらなるデジタル化に意欲を見せる。

 市政の課題の一つは、市内を走るJR芸備線の行方だ。JR西日本は4月、芸備線を含め利用者が少ないローカル線の収支を初めて発表。その後、芸備線の存廃を含めた協議を沿線自治体に求めるなど議論が続いている。

 「地域公共交通を守るのは行政の仕事」と話し、JR西とは「どうやったら残す、利用してもらえるかという視点で引き続き協力していきたい」。沿線の特産物を芸備線で運んでマルシェを開くなど関係自治体が連携して利用促進策を進めるが、厳しい状況は続く。「ダイヤ改正など、歩み寄るところはしっかり歩み寄って、利用者増につなげていきたい」と前を向く。

 〔横顔〕趣味は運動。幼少期から野球を続け、県内の名門校である広陵高校に入学。2年生の春には甲子園に出場した。座右の銘は「温故知新」。

 〔市の自慢〕ピオーネが特産物。三次産ぶどうで作った広島三次ワイナリーのワインは数々のコンクールで賞を受賞している。6月からは伝統の鵜(う)飼いも始まる。

(了)

(2022年5月20日iJAMP配信)

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