2022/令和4年
108日 (

インタビュー 【トップインタビュー】「ステップアップできる市に」=水野達夫・富山県滑川市長 2022/05/30 08:30

水野達夫・富山県滑川市長

 富山湾に面する富山県滑川市は、「ホタルイカ漁」が盛んなことで知られる。2月の市長選で初当選した水野達夫市長(みずの・たつお=59)は、行政のデジタル化をはじめ、新たな時代に沿った政策を展開する考えを強調。「ステップアップできる新しい滑川を創りたい」と意気込む。

 就任して間もなく、選挙で公約に掲げた小中学校の「土曜授業」の見直しに取り組み、2022年度以降の廃止を決めた。土曜授業は、平日の授業を土曜日に分散して子どもの学力を向上させようと14年度に開始。しかし、教員の負担増加のほか、他地域とのスポーツ大会に出場するため土曜授業を欠席する児童生徒への悪影響を指摘する声があり、これに応えた。

 特に力を入れたいと語るのはデジタル化だ。職員の勤怠管理は、自身が市職員だった当時と同じ出勤簿にはんこを押すアナログ方式で行われているといい、「まずは市役所内から変えていきたい」と強調。年度内にも外部人材を交えた専門チームを発足させ、「滑川版スマートシティ」の実現に向けた動きを加速させる。

 市の人口は04年をピークに減少に転じたものの、県全体と比べて65歳未満の人口割合は高く、21年の転入超過数は県内自治体でトップ。そんな中、課題となっているのは医療提供体制の確保だ。市内で唯一分娩(ぶんべん)を取り扱っていた厚生連滑川病院が20年に受け入れを休止。小児科医も不足しており、出産や子どもの診察のために市外へ出掛けなければならない危機的状況が続いている。

 問題は産科や小児科にとどまらず、他の病院でも医師の高齢化に拍車がかかっている。「医療においても東京一極集中が進んでいる」と水野市長。人材の確保・定着に向けた支援制度を検討し、「現状を少しでも打破したい」と語る。

 〔横顔〕土木職として市の都市計画に21年間携わり、07年には路線の廃止を含めた都市計画道路の見直しに着手した。ランニングが趣味で、フルマラソンを4回完走。

 〔市の自慢〕ホタルイカやダイビングスポット。「海沿いの観光資源に磨きを掛けたい」という。

(了)

(2022年5月30日iJAMP配信)

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