2022/令和4年
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ふるさと写真館 【ふるさと写真館】平安銭貨の未完成品=山口市 2022/07/08 10:32

発見された「饒益神宝」のかけら(中央)=6日午前、山口市

 山口市の国指定史跡「周防鋳銭司跡」で、平安時代の銭貨「饒益神宝(にょうやくしんぽう)」のかけらが見つかった。コンピューター断層撮影(CT)で、中央の穴や周縁部の出っ張りが研磨されていない未完成品と判明。「鋳損じ銭」と呼ばれ、流通せずに溶かして再利用していたと考えられ、製造場所があった証拠になるという。饒益神宝では日本初の発見だ。

 周防鋳銭司では、平安時代のうち約200年間に8種類の銭貨を製造していたとされ、鋳損じ銭の発見は饒益神宝が3種目。炉跡や道具も見つかっている。調査に携わった山口大の田中晋作客員教授は、「生産が継続していた考古学的な裏付けだ」と説明。一方で、山口は銅の主要産地ではあったが「なぜ都から遠く離れた山口で造り続けなければならなかったかは謎だ」と話している。(了)

(2022年7月8日iJAMP配信)

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