2022/令和4年
105日 (

インタビュー 【トップインタビュー】持続可能なまちづくりを=佐々木光司・岩手県岩手町長 2022/08/05 08:30

佐々木光司・岩手県岩手町長

 2020年に内閣府のSDGs未来都市に選ばれた岩手県岩手町。官民連携でまちづくりの実証実験を行う「リビングラボ」と「SDGs姉妹都市提携」を計画の柱とし、持続可能なまちづくりに挑んでいる。佐々木光司町長(ささき・こうじ=63)は5月の町長選で無投票再選し、2期目に入った。「町の磨き直しをし、ブランド力を高めていく」と抱負を語る。

 1期目はまちづくりの基盤として、3年かけて光ファイバ網未整備地区を解消した。また、町長の給与を10%カットし、4年間で450万円弱の予算減額を実行。削減した予算は、町民の人材育成や研修費用に充てたいと考えている。

 また、町民に身近な地域課題を解決するまちづくりの手法として取り入れた「リビングラボ」には、町民や町内外の企業関係者が参加し、解決策を探っている。21年度には、農業、林業、健康の三つの分野で計六つの実証プロジェクトを立ち上げた。「まちづくりはひとづくり」と訴える佐々木町長。「住み続けられるように工夫したり、頭を思い悩ませたりする人材の育成が必要」と話している。

 4年間を土台に、2期目では「稼ぐ町」の仕組み作りを「なるべく早く実現したい」と意気込む。

 その核の一つとして、現在進めている取り組みが、フューチャーセンターの整備だ。23年度から稼働する予定。リビングラボや起業支援などの活動拠点にするとともに、にぎわい創出や住民の交流を生み出したい考えだ。

 町の基幹産業の農業については、「いかに収入をアップさせるかを考えるのは大事」。ただ、跡継ぎや担い手はいても、従業員が不足している状況だ。若者が定住せず流出が続く現状を踏まえ、「仕事はあるんです。未来志向でスマート農業を取り入れて(3Kなどの)意識を変えていかなきゃいけない」と語る。

 SDGs未来都市計画の柱の一つ「姉妹都市提携」へも力を入れる。町は昨年の東京五輪でアイルランド女子ホッケーチームのホストタウンに。これを足掛かりに「どういう交流ができるか手探りで進めているところ」と期待を込める。

 〔横顔〕1983年岩手町役場入庁。企画商工課長、健康福祉課長などを経て、18年6月に町長就任。趣味は陶芸・音楽鑑賞。町のママさんコーラスグループを指揮していたことも。

 〔町の自慢〕「農業」「スポーツ」「アート」が町の特色。町技のホッケーでは五輪選手を輩出。また、「岩手町国際石彫シンポジウム」をきっかけに開館した「石神の丘美術館」があり、街なかには各国の芸術家作った134点の石彫作品が点在している。

(了)

(2022年8月5日iJAMP配信)

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