2022/令和4年
124日 (

インタビュー 【トップインタビュー】先を見据えたまちづくりを=仲田一彦・兵庫県三木市長 2022/10/31 08:30

仲田一彦・兵庫県三木市長

 神戸市の北側と隣接し、緑豊かな自然が広がる兵庫県三木市。昨年7月に再選を果たした仲田一彦市長(なかた・かずひこ=49)は「市長は選挙があるから任期4年を区切りに仕事を考えがちだが、人口減少など地方が抱える問題は深刻だ。もっと先の未来を見て、仕事をしないといけない」と訴える。就任当初から掲げてきた「20年、30年先を見据えたまちづくり」をテーマに、公共施設の再配置計画などを進めている。

 市は昨年3月に公民館の建て替えに伴う施設複合化などを盛り込んだ「公共施設再配置計画」を策定。改修や集約、廃止などを通じて、公共施設全体の延べ床面積を12.9%縮減し、財源に見合った公共施設の維持を図る。計画によると、全ての公共施設を現状維持した場合、年間約19億円が不足するが、計画を推進すれば9年後には不足額は解消する。仲田市長は「人口が減るということをきちんと議論しないといけない」と強調。施設の廃止には住民の反対もあるが、「施設には維持管理費も掛かる。20年後も維持できるだろうか。きちんと住民と向き合って理解してもらうことを心掛けている」と話す。

 今年9月には公共施設の使用料・利用料の見直し方針を策定。2002年に使用料などを見直した経緯はあるが、仲田市長は「体系的に見直しを図ったことはなかった」と明かす。原価計算を基に適正な受益者負担を考慮することにしたのが今回の見直しのポイント。来年10月をめどに各施設の料金を改定する見通しだ。

 ゴルフを通じた活性化にも力を注ぐ。市には25のゴルフ場があり、西日本で一番多く、千葉県市原市に次いで全国2位を誇る。新型コロナウイルス感染拡大の影響で市内のゴルフ場利用者数は一時減ったが、昨年度は120万人程度と回復傾向だ。仲田市長は日本高等学校・中学校ゴルフ連盟に打診し、全国大会の市内開催を誘致。昨年3月と今年3月に連続して開催され、定着しつつある。大会期間中は選手の家族や関係者も含めて500人以上が市内に集まる。仲田市長は「目指すはジュニアゴルファーの聖地。多くの人でにぎわう三木市にしたい」と意気込む。

 住宅メーカー大手「大和ハウス工業」と連携した郊外型住宅団地再生の実証実験も展開中だ。仲田市長は「市民協働や官民連携を生かし、まちづくりを進めていきたい」と力を込める。

 〔横顔〕兵庫県西脇市出身。好きな言葉は哲学者で思想家の安岡正篤が残した「自反尽己」(すべてを自分の責任と捉え、自分の全力を尽くす)。

 〔市の自慢〕まちづくりへの関心が高い市民の力。「80年間も愛された神戸電鉄三木駅が火災で焼失したが、駅の再生には多くの寄付を頂いた」。

(了)

(2022年10月31日iJAMP配信)

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