2022/令和4年
124日 (

インタビュー 【トップインタビュー】子どもがきちんと自律できる町に=鈴木邦尚・愛知県豊山町長 2022/11/21 08:30

鈴木邦尚・愛知県豊山町長

 愛知県西部に位置し、今年で町制50周年を迎えた豊山町は子ども政策に力を入れる。鈴木邦尚町長(すずき・くになお=71)は「子どもたちが個人としてきちんと自律していける環境がつくれる町にしたい」と語る。

 名古屋市職員として勤務し、児童福祉の仕事には14年間携わった。こうした行政経験を町政運営にも生かし、今年度、子どもに関する行政課題に一括して対応する「子ども応援課」を新設した。

 これまで教育委員会が担っていた業務を子ども応援課に一部移管し、放課後の子どもの居場所づくりなどをより円滑に進める。「伸びる子をもっと伸ばしてあげる教育も大事だ」と強調。「(教委には)教育そのものに力を入れてもらう体制とし、いろいろな子どもの問題は別のところで引き受けた方が、専門性も高まりスッキリする」と同応援課の新設の背景を語る。

 町制50周年企画として、今夏には職員が考案した子どもイベントも開催。中でも、小学生らが町長に質問する「子ども議会」では、「もっと楽しいイベントをたくさんやってほしい」との要望も寄せられ、保護者からも好評だった。こうした取り組みを通じて「自分で考える力を身に付けてほしい」と話す。

 職員の人材育成にも注力する。今年度から係制を廃止し、グループ制に変更。これまでは、職員の平均年齢が36歳であることなどから、課長が係長の役職を兼務することも多かった。しかし「係にはきちんとしたリーダーを置きたい」として、係長相当職に登用する職員の年齢をこれまでより約5歳引き下げ「若い職員が課の中のグループリーダーになれる組織」へ体制を見直した。

 職員に対し、住民の幸福増進のために仕事ができているかを確認し「自分の仕事に適度な懐疑心を持って臨んでほしい」と説く。現状では「職員が自らやっていくんだという動きには少し遠い」と感じる。一方で、町制50周年で職員が提案する企画も増えつつあることに手応えも感じる。「職員も自信を持ってきて、『できるんだ』ということを体験していると思う」とし、今後に期待を膨らませる。

 〔横顔〕1974年に名古屋市役所に入り、市民経済局長や代表監査委員などを歴任。その後、出身地である同町の副町長を経て、2020年11月に町長に就任した。今年9月には、副町長当時から実現を目指していた「パートナーシップ宣誓制度」を県内町村で初めて導入した。趣味は定年後に始めた俳句。

 〔町の自慢〕名古屋市からバスで約20分の立地。空港や大型商業施設などがあり利便性が高い一方、一部には田園風景も残っている。

(了)

(2022年11月21日iJAMP配信)

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