2022/令和4年
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インタビュー 【トップインタビュー】「幸せを生きる」まちづくりを=大橋一夫・京都府福知山市長 2022/11/22 08:30

大橋一夫・京都府福知山市長

 今年、市制施行85年を迎えた京都府福知山市。府北部を流れる由良川の恵みを受け、戦国武将・明智光秀が築いた城下町として市が発展してきた。大橋一夫市長(おおはし・かずお=68)は「市民が『幸せを生きる』まちづくりを実現したい」と意気込む。

 2016年の就任以降、財政健全化に力を入れてきた。就任時の経常収支比率は96.8%と厳しい状況にあった。そこで、歳出面では「全事業の棚卸し」を通じて統廃合し、歳入面ではふるさと納税の強化に取り組んだ。この結果、4年連続で比率は改善し、21年度は88.9%に好転したが、「手綱を緩めればまた悪化する」と気を引き締める。

 市の合計特殊出生率は2.02(13~17年)と府内で最も高く、本州でも3番目。「医療機関、教育機関、店などが近接していること」が要因にあるとみており、「安心して子どもを産んで、育てられる環境が(出生率の高さに)結び付くだろう」と話した。

 一方、子どもの増加に伴い、保育園の入所保留者の課題も生じた。現在135人の保留者がいるが、背景には出産・育児休業後の早期の職場復帰を希望する世帯の増加や、0~2歳児の入所希望が集中していることなどが挙げられる。市長は「保育人材の確保を強化する」とし、昨年10月からは市独自対策として、保育士確保支援制度を創設。今年11月には、子育て世代が交流できる支援拠点をオープンさせており、「きめ細やかに寄り添いたい」と語る。

 高齢化への対応も欠かせない。市は今年度、新たなまちづくり構想を策定した。市民約100人の意見を反映させ、九つの基本政策を定めた。「行政だけではなく、市民と一緒になってまちづくりをすることが求められる。『自分ごと』として考えることで、『幸せを生きる』まちづくりにつながる」と力を込めた。「変化が続く時代にあるが、挑戦心を持って先を見据えて乗り越えなくてはならない」と話した。

 〔横顔〕座右の銘は「土地を知り、人を知り、人の心を知る」。「その地域を自分の足で歩いてみないと地域のことは分からない。いろんな人と話をする中で、人の思い、考えを教えてもらえる」と話した。

 〔市の自慢〕戦国武将の明智光秀が1579年ごろに築いた福知山城。北近畿で唯一、天守閣が残されている。11月には天守閣に設けられた対局室で将棋の竜王戦が開かれ、藤井聡太竜王が勝った。

(了)

(2022年11月22日iJAMP配信)

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