2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】「活力がある」まちづくり=加美一成・徳島県美馬市長 2022/11/30 08:30

加美一成・徳島県美馬市長

 徳島県西部に位置する美馬市は、2005年に4町が合併し誕生した。総面積の約8割が森林で、市の中央部には日本三大暴れ川の一つに数えられる「吉野川」が流れる。22年10月に市長選で初当選した加美一成市長(かみ・かずしげ=64)は、これまでの行政経験を生かし「活力があり、元気な町にしていきたい」と意気込む。

 1982年度に旧穴吹町役場に就職。合併後も美馬市の職員として市政を支え、2017年に副市長に就任した。

 目下の課題は「市民の生活と事業者への支援」と強調。10月から県内で初めて運用を開始した地域デジタル通貨「MIMACA(みまか)」を活用した地域活性化に力を入れる。

 みまかは市内の飲食店や産直市などで利用できる。9月に全市民を対象に5000円相当のポイントが付与されたカードを配布。スマートフォンからアプリを起動しQRコード決済もできる。これに加え、11月末には高校生以下1人につき、1万円分のポイントを付与。12月28日までにマイナンバーカードを取得した市民には1万円分を上乗せ付与する。

 さらに、12月には、加盟店でみまかを使って1回500円以上の決済をすると、決済回数に応じて最大1000ポイントが還元されるキャンペーンを実施する。「みまかを利用すれば、これまでよりも速いスピードで支援ができる。思い切った支援をして地域を活性化させる」と意気込む。

 今後の市政運営を巡っては「人口減少が深刻な課題だ」と強調する。現在、市の人口は約2万7400人で、10年前と比べ約4600人減少。17年には小学校5校が閉校を余儀なくされた。少子化により、団体競技では1校だけでチーム編成ができない学校もあるなど、部活動にも影響が出ており、「複数の学校が合同で練習できる仕組みづくりを考えていく」。

 一方、建物の管理を条件に閉校となった校舎を無償で貸し出す事業も展開する。現在、食用コオロギパウダーを使った食品を製造するフードベンチャーや藍染め工房などの企業がテナントとして入居。設備を維持することによって、災害が発生した際の避難場所として活用できるほか、地域の雇用創出にもつなげていく。「美馬市を選んでもらい、住んで良かった、住み続けたいと思ってもらえる町にしていきたい」と語る。

 〔横顔〕趣味はスポーツ鑑賞。幼いころから巨人ファンで穴吹町職員時代は地元の草野球チームに所属。ポジションはサードを守っていた。座右の銘は「日日新たなり」。

 〔市の自慢〕南には日本百名山の一つ「霊峰・剣山」がそびえ、吉野川を北に渡れば江戸中期から昭和初期に「阿波藍」の集積地として栄えた「うだつの町並み」がある。自然豊かで歴史情緒あふれる町。

(了)

(2022年11月30日iJAMP配信)

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