2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】利便性強みに投資へアクセル=宮本一孝・大阪府門真市長 2022/12/16 08:30

宮本一孝・大阪府門真市長

 大阪市に隣接し、私鉄やモノレールといった交通網が充実する大阪府門真市。現在2期目の宮本一孝市長(みやもと・かずたか=52)は「門真は利便性が良く、ポテンシャルは高い。投資へのアクセルを踏み、まちづくりを進める」と語る。就任直後から子育て支援策の充実や、暮らしやすさを追求したまちの再生に着手。若い世代の定着へ力を注ぐ。

 昭和の高度経済成長期に人口は急増したが、乱開発もあって市内の道幅は狭く、公園が少ないなど、住みにくさも残る「良くないまちづくり」が行われた。平成時代には人口減少が進行。生活保護率は高く、厳しい生活環境の子どもも目立ち、課題山積だった。

 そこで取り組んだのが、貧困対策が目的の「子どもの未来応援ネットワーク事業」。研修を受けた市民が応援団となり、支援が必要な子どもの早期把握に努めている。子育て支援では、幼児教育の無償化、待機児童の解消などを実現。「学力が上がらないと住み続けてもらえない」と、AI(人工知能)ドリルの導入や市独自の教員追加配置を通じ、子ども中心の施策を展開する。

 まちづくり分野も積極投資に動く。密集市街地の解消や道路の拡幅などで、住み心地の良さを向上。「駅前のにぎわいが活性化につながる」と、京阪電鉄古川橋駅前には2025年度、図書館機能を備えた生涯学習複合施設が開館する見通し。隣の門真市駅前の再開発も予定され、「常にまちを改善する」と意気込む。

 投資に当たっては、市財政に影響が出ない策を講じる。就任後に「門真市健全な財政に関する条例」を制定し、財政運営のルールを明確化。どこまで投資できるかというアクセル重視の考え方を取り入れ、まちの成長へ歩みを進める。

 25年には大阪・関西万博が開催される。「大阪が上向いている時期に仕掛ける」と語り、今が好機と判断。「この10年間でまちづくりが進めば、固定資産税(の税収)も上がる」と、上振れ分をさらなる先行投資につなげる考えだ。

 折しも23年春、三井不動産が手掛ける大規模な商業施設が市内にオープン。近くには、大阪モノレールの延伸に伴う新駅の整備が控える。民間投資を起爆剤に、行政投資との相乗効果で「まちをモデルチェンジし、ブランドイメージを変えたい」と、子育て世代に選ばれるまちを目指す。

 〔横顔〕関西大経済学部卒。門真市議、大阪府議を経て、16年の市長選で初当選。大学時代は落語研究会に所属。今も新年会で小話を披露する。

 〔市の自慢〕「人と人との距離が近い」という人情味が魅力。パナソニックホールディングスの本社所在地で、名誉市民・松下幸之助氏の歴史館もある。

(了)

(2022年12月16日iJAMP配信)

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