2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】地域資源生かし「持続可能な村」へ=南正文・奈良県下北山村長 2022/12/23 08:30

南正文・奈良県下北山村長

 奈良県東南端の山あいに位置する下北山村(人口約800人)。三重、和歌山両県と接し、年間降水量が非常に多い地域だ。現在2期目の南正文村長(みなみ・まさふみ=68)は2015年の就任以来、人口減少に歯止めをかけるべく奮闘してきた。「持続可能な村でありたい」と話し、村特有の地域資源を生かせる人材の育成や呼び込みを進める考えを示す。

 県の統計では、村の人口減少率は直近5年間で約15%。状況を打開しようと取り組んできたのが「関係人口」の創出だ。16年度から19年度まで、首都圏居住者が現地実習を含む全5回の講座を通じて村について学ぶ「むらコトアカデミー」を開催。「人、来てくれるの?」という心配もあったというが、20~30代を中心に多くの応募が寄せられた。

 イベントをきっかけに、参加者の発案で空き家を活用した移住体験施設が誕生したり、参加者が勤める会社が村内に事業所を開設したりした。「移住定住につながってきている」と声を弾ませる。

 また、「距離を気にせず働ける場所を作りたい」との思いから、コワーキングスペース「BIYORI(びより)」を17年に開設した。現在、3事業者が利用するなど好評といい、「関係人口が集まる拠点にしたい」と意気込む。

 村の面積の9割を占める森林を活用した働く場の創出にも取り組む。林業の6次産業化を図るために老朽化した村営の製材所を整備。さらに、「自伐型林業」の担い手を増やそうと、地域おこし協力隊を募集し、3年間の研修を実施した。最近、研修を終えた隊員らが村内に林業関係の会社を立ち上げるなど、芽が出つつあり、「村の森づくりに携わってくれたら」と期待を寄せる。

 来春の村長選にはすでに3選出馬を表明。旧小学校を活用した村庁舎の移転計画や教員住宅の建て替え事業を進める考えで、「引き続き村政を担いたい」と力を込めた。

 〔横顔〕民間企業を経て村役場に入り、15年から現職。趣味は劇団四季などのミュージカル鑑賞と読書。京セラ創業者・稲盛和夫氏の著書を愛読する。

 〔村の自慢〕「バス釣りの聖地」とも言われる池原ダムや、村営の池の平ゴルフ場。おすすめは桜の季節で、4月上旬に「桜まつり」が開催される。

(了)

(2022年12月23日iJAMP配信)

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