2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】ラムサールをブランド活用=椎木伸一・鹿児島県出水市長 2023/01/06 08:30

椎木伸一・鹿児島県出水市長

 毎年1万羽超の特別天然記念物のツルが越冬のためシベリアなどから渡ってくる鹿児島県出水市。昨年6月に湿地保全に取り組む自治体に付与される「ラムサール条約湿地自治体」に初めて認証された。椎木伸一市長(しいのき・しんいち=63)は、市内で生産されるソラマメやジャガイモ、ノリ、かんきつ類などの農林水産物を「ラムサールブランドとして高付加価値化したい」と意気込む。

 市ではかねて、地元の義務教育学校がツルの羽数調査に協力しているほか、市教委が「ツルガイド博士」という検定試験を設けている。世代を超えてツルと市民の関わりを絶やさない取り組みが続いている。

 市の課題の一つは、2006年の合併から16年がたつにもかかわらず「なかなか一体感ができない」ことだ。このため、認証自治体になったことが「市民全体の誇りになる」とみて、環境学習などを通じて郷土愛の醸成を図りたい考えだ。

 また、「素晴らしい出水の未来を引き継ぐのがわれわれの使命だ」として、人口減少対策も強化していく方針だ。子育てしやすいまちづくりを進めるため、22年度予算では第3子の学校給食費を免除し、第1子や第2子も一部軽減した。「子どもを産み育てやすい環境は、人口を維持していくためには必要だ」と強調する。

 市は、18歳未満の医療費を無償化するなど、先進的な子育て政策を進めてきた。「どうしても人口は高齢者が多く、自然減が多い。(人口が)増加に転じることはなかなか難しいが、減少幅を少しでも圧縮していきたい」と話す。

 鹿児島県では23年に国体の開催が予定されており、市では弓道や軟式野球が行われる。県内外から人を迎えるため、「(街中に花を植える)『花いっぱい運動』も一生懸命取り組んでいる」ところだ。

 〔横顔〕趣味はゴルフ、登山、釣り。休日に家の日曜大工をして改装することも楽しみ。

 〔市の自慢〕日本最大のツルの飛来地。市町村別の鶏卵産出額で全国1位。

(了)

(2023年1月6日iJAMP配信)

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