2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】「創造的復興サミット」を計画=斎藤元彦・兵庫県知事 2023/01/17 08:30

斎藤元彦・兵庫県知事

 阪神大震災の発生から17日で28年を迎えた兵庫県。斎藤元彦知事(さいとう・もとひこ=45)は、震災から30年の節目となる2025年に「創造的復興サミット」(仮称)の開催を計画していることを明らかにした。25年は大阪・関西万博の開催年。万博会場などでの開催を検討している。

 斎藤知事は、創造的復興について「阪神大震災発生当時の貝原俊民知事(故人)が打ち出した概念。震災前の姿に復興するのではなく、より良い社会にしていこうということ」と説明。東日本大震災や熊本地震からの復興の際にもこの概念が取り入れられており、サミットには東北3県の知事と熊本県知事を招待する方針だ。

 創造的復興という言葉は、15年3月に仙台市で開催された国連防災世界会議の取り組み指針(仙台防災枠組2015―2030)にも「ビルド・バック・ベター」との英語で記載されている。斎藤知事は「世界の防災計画にも広がっている」と話し、復興サミットを「兵庫県から始まった創造的復興を再認識し、発信していく場にしたい」と強調した。

 住宅被害が約64万棟に及んだ阪神大震災。復旧と復興の過程で、県は計1兆3000億円分の県債発行をせざるを得なかった。21年度決算時点でまだ約2500億円の震災関連の債務が残る。一方、東日本大震災では、政府が復興特別所得税を創設するなどして財源を確保し、復興交付金を設けて対応。中小企業等グループ補助金の制度も作った。斎藤知事は「阪神大震災以降、復興に向けた制度的な裏付けも変遷してきた」とした上で、復興サミットについて「被災地のハード面での整備が人口減少社会を踏まえた上で適切だったかなどを振り返る場にもなるのではないか」と述べた。

 〔横顔〕東大経済学部卒。02年総務省に入省。東日本大震災直後の11年4月に福島県飯舘村に派遣され、13年7月から16年3月まで宮城県で勤務して復興に携わった。「創造的復興というコンセプトが受け継がれ、一つの理念になっていると感じた」。

 〔県の自慢〕食べ物がおいしいこと。今の時期は、朝来市の「岩津ねぎ」、但馬の「松葉ガニ」など。「食は兵庫県の売りの一つ」。

(了)

(2023年1月17日iJAMP配信)

同一カテゴリー記事