2023/令和5年
131日 (

インタビュー 【トップインタビュー】自治体のファーストペンギンに=堀江和博・滋賀県日野町長 2023/01/20 08:30

堀江和博・滋賀県日野町長

 「自治体のファーストペンギンでありたい」と語るのは、滋賀県日野町の堀江和博町長(ほりえ・かずひろ=38)。故郷の衰退を食い止めるため、慣習にとらわれず新しい取り組みに果敢に挑戦する心意気だ。

 ファーストペンギンは、群れの中で真っ先に海に飛び込むペンギンのこと。「少子高齢化や人口減少が国全体で進む一方、行政はどんどんサービスを縮小しており、負のスパイラルに陥っている」と指摘。「打開するには、チャレンジしないと何も始まらない。日野町が新しいことに挑戦することで、他自治体でもやってみようと言ってもらえたら素晴らしい」との考えだ。

 新たな取り組みとして、スマートフォンの位置情報を活用し人流データを提供するソフトバンク子会社のAgoop(アグープ、東京都渋谷区)と連携協定を締結。人や車の流れをデータに基づいて把握し、高齢者の移動支援を含めた適切な交通体系の構築を図る。また、地域の祭りなど伝統文化の担い手不足が問題となっており、将来世代に受け継いでいくための保存・活用計画の策定にも着手している。

 政治家を志したきっかけは、故郷の将来への危機感。大学卒業後は東京で民間企業に勤めていたが、帰省時に「若者の減少を肌身で感じた」といい、「何かできることがあるのではないかと考えた」。日野町議を経て、2020年の町長選で初当選。「少子高齢化社会でも成り立つ、持続可能な社会づくりがこの10年の私のテーマだ」と決意を示した。

 〔横顔〕父、母、妻、子ども3人と町内で暮らす。町長になって、さまざまな地元イベントへの参加を通じて町民と触れ合い、「自分の町をもっと好きになった」。座右の銘は「陰徳善事」。

 〔町の自慢〕豊かな歴史と自然。近江日野商人のふるさとで、コロナ禍前には長年商売を続ける秘訣(ひけつ)を学びに国内外からビジネス関係者が訪れたという。「立派な先人が築いた町。次世代に引き継がないとあかんなと思う」と力を込める。

(了)

(2023年1月20日iJAMP配信)

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